故人のコレクションを処分するとき、後悔しない3つの方法

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大切な人を亡くして、初七日も終わり、やっと一息つける頃になると、遺品整理の問題が出てきます。金銭的価値のあるものから日用品に至るまで、故人の持ち物を仕分けるのは一苦労です。中でも困るのは故人がコレクションしていた品物ではないでしょうか。本人以外には価値も分からず、「どう処分していいか分からない」と悩むケースも出てきます。そこでこの記事では、故人のコレクションを処分するときの考え方から、実際の処分の方法まで、詳しく解説しましょう。     

  1. 故人のコレクションの困りごととは
  2. 故人のコレクションを処分するときの考え方
  3. 故人のコレクション、価値を大切にする処分方法
  4. 故人のコレクションを遺品専門業者に処分してもらうには
  5. よくある質問

この記事を読むことで、故人のコレクションの処分の方法が分かり、遺品整理もスムーズに進めることができます。故人とのお別れに悔いを残したくない方は、必読です。  


1.故人のコレクションの困りごととは

故人のコレクションを処分しようとする人は、どんなことで困っているのか紹介します。

1-1.コレクションってどんなもの?

自分の好きなもの、こだわりのものを集めて眺めたり飾ったりすることが「コレクション」です。また、収集した品物そのものも、コレクションと呼ばれます。
何をコレクションするかは人それぞれです。美術品や骨とう品をはじめ、切手・コインなど定番のものから、おもちゃや漫画、果てはただの石ころや牛乳ビンのフタを集めている人までいます。ものを集めることに喜びを感じるのは、人間が狩りをして暮らしていた時代からの本能だという説もありますが、ひとたびコレクションにはまり込むと、どんどん集めずにはいられなくなるようです。

1-2.故人のコレクションの困りごと

コレクションには、骨とう品など多くの人が価値を感じられるものもあります。一方で、プラモデルやフィギュア、パンフレットやレコード、キーホルダーや石など、本人にとっては大切に集めたものでも、興味のない人から見たら価値が分からないことも多いものです。それだけに、遺品整理をするときには次のような点で困ることになります。

  • 本人が大切にしていたので処分しづらい
  • 価値が分からないので、捨てていいものか判断がつかない
  • 数が多すぎてどうしていいのか分からない 

2.故人のコレクションを処分するときの考え方

遺品整理をする品物は、大きく分けると「取っておく」「売る」「捨てる」の3パターンになります。仕分けの判断がつきにくいコレクションの処分は、どう考えたらいいのでしょう。

2-1.どう処分すればいいか

コレクションは、他の生活用品と違って、実用に即したものではないため、その価値の判断は難しいものです。一般の人から見ればただの紙切れ一枚でも、コレクターにとっては貴重なものかもしれません。金銭的な価値がなさそうでも、故人が大切にしていたものだけに「捨てる」ことに抵抗を感じる場合もあるでしょう。故人の思いに報いるためにも、遺族の感情としても、できれば「捨てる」以外の方法で処分することを考えたいものです。

2-2.通常の遺品整理との違い

通常の遺品整理では、品物自体の価値に加えて、遺族が故人を想う気持ちを考え合わせて、遺品を「取っておくもの」「売るもの」「捨てるもの」に仕分けていきます。ところがコレクションの場合は、ここにもう一つ「故人の思い」も考慮しなければなりません。故人が好きで集めていたコレクションです。どれほど大切にしていたのかを考え合わせ、故人の気持ちを汲(く)みつつ、どのように処分するかを考えましょう。

2-3.価値を大切にしたい

コレクションの価値には、金銭的価値の高いものもあれば、コレクションしている本人にしか分からないようなものもあるでしょう。市場価値を持つものであれば、それに見合った方法で処分したいものです。また、金銭的に価値のないものは「売る」という方法は難しいでしょうが、「譲る」という選択肢があります。コレクションの価値に見合う方法で処分することを考えましょう。

3.故人のコレクション、価値を大切にする3つの処分方法

3-1.どんな処分方法があるか

遺品整理の「取っておく」「売る」「捨てる」の3つの処分方法のうち、故人のコレクションの価値を大切にできるのは「取っておく」と「売る」という方法です。しかし、売値がつくものばかりとは限りません。そこで、ここに「譲る」という方法を加え、3つの方法でコレクションは整理することができます。
コレクションは、同じ趣味の人に持っていてもらうのが価値を大切にする上では一番よい方法です。家族や親族に対象者がいる場合は、そのまま形見として取っておいたり、譲ったりすることができます。身近に対象者がいない場合には、ほかの人に譲ることを考えましょう。

3-2.ほかの人に譲る場合

家族や親族に譲る相手がいない場合は、故人の友人や知人でほしい人がいないか聞いてみましょう。該当者がいない場合は、図書館や博物館など、公共性のある場所に寄付する方法もあります。
また、コレクターは同じ趣味を持つ者同士がコミュニティーをつくり、交流していることがあるようです。故人のコレクション内容に合う団体があれば、そこを窓口に引き取り手を探す方法もあります。

3-3.売却する場合

書画・骨とうなどのように、金銭的な価値があると思われる場合は、骨とう店やリサイクルショップなどに売却する方法があります。コレクションに対する評価は、業者によって異なる可能性もあるので、数社から見積もりを取って比較するのもいいでしょう。査定価格に納得できたら、その場で現金で買い取ってもらえます。
一方で、一般的には金銭的価値がなさそうなコレクションでも、ネットオークションに出してみると、意外な高値で落札されることがあるのです。しかし、ネットオークションは、出品のための撮影・出品作業・こん包・発送などをすべて自分で行わなければならず、大変手間がかかります。しかも、金銭授受の際にトラブルになることもあり得るので、十分注意が必要です。

4.故人のコレクションを遺品整理業者に処分してもらうには

遺品整理は、遺族にとって精神的にも体力的にも厳しい大変な作業です。最近では専門的な知識を持った遺品整理士が在籍している専門業者もあり、遺品整理を専門業者に代行してもらうケースも増えています。どのような場合に専門業者を利用すればいいのかまとめました。

4-1.遺産専門の業者に頼んだほうがよいケース

何らかの事情で遺品整理が家族の手でできないときには、専門業者を利用するといいでしょう。以下のような場合は、専門の遺品整理業者への依頼を検討しましょう。

  • 遺品整理をする時間がない
  • 遠方に住んでいる
  • コレクションの量が多い
  • 人手が足りず整理が進まない
  • 心労で何も手につかない

4-2.遺品整理専門業者の引き取り、処分について

遺品整理業者に依頼した場合の流れや引き取り方法を紹介しましょう。

4-2-1.遺品整理の流れ

遺品整理をプロに依頼するには、まず見積もりを取ることです。遺品整理のゼロプラスを一例として、流れを紹介します。

  • 見積もり申し込み:ホームページの「お見積もりお申し込みフォーム」にて無料見積もりを申し込む。急ぎの場合は電話でも受け付け可能
  • 訪問・見積もり:希望の日時を指定し、遺品のある場所に訪問。現物を見て見積もり。コレクション品だけでなく、すべての遺品を整理することも可能
  • 作業日時の決定:金額に納得したら作業日時を予約
  • 不用品引き取り:コレクション品はじめ遺品を整理・引き取り
  • 精算:作業内容を確認し、支払い

4-2-2.料金

料金は、業者によって設定が異なるため、複数の業者から見積もりを取って比較することをおすすめします。不用品の買い取りもできる業者だと、処分料が安くなる可能性もあるでしょう。ゼロプラスのように、遺品整理後の不要物をできる限りリユース・リサイクルすることで処分費用を最小限に抑えている業者もあります。

4-2-3.専門業者ならではの違いと業者選びのポイント

通常、不用品回収業者では、遺品も普通の処分品と同じように「もの」として扱うため、思い入れがある遺族にとってはつらい思いをするケースもあるようです。一方、遺品整理専門業者は、遺品の取り扱いや供養について専門知識をもった「遺品整理士」が在籍していることが多く、遺族や故人の思いを尊重して、専門スタッフが丁寧に対応します。次の業者選びのポイントを参考にしてください。

  • 遺品整理士が在籍している
  • 遺品の供養ができる
  • 廃棄物収集運搬、古物商の許可業者である
  • 豊富な実績がある
  • 遺品を丁寧に扱うことができる

4-2-4.注意点など

遺品整理は、貴金属や有価証券・預金通帳など、金銭的に価値のあるものを扱うこともある仕事です。だからこそ、信頼できる業者を選ばなければなりません。しかし、業者の中には、認可を受けずに不法に営業している業者が少なからずいるのです。また、「見積もり無料」といいながら、出張費など別の名目で代金を請求したり、回収品を不法投棄したりする悪質な業者もいます。
こうした業者にだまされないよう、ホームページの会社情報を確認し、口コミや評判を確かめることが大切です。もし、少しでもおかしいと感じたら、消費者センターに相談しましょう。

5.よくある質問

Q.コレクション品を処分するとき、そのまま捨てるのは故人に申し訳なく思います。何かいい方法はありませんか?
A.故人愛用の品などを処分する場合、遺品を「供養」するという方法があります。ゼロプラスでは僧侶による遺品の供養が受けられるので安心です。
Q.故人の高価なコレクションを売却した場合、相続税はかかりますか?
A.相続税は遺産の総額が基礎控除を越えた場合に申告が必要になるため、単独の遺産の売却益だけでは判断できません。また、コレクションが貴金属や書画・骨とうなど趣味の品の場合は、1個当たり30万円を超えると、税金の申告が必要です。
Q.事情により作業当日に立ち会いができませんが、業者に依頼できますか?
A.業者によっては対応できない場合があるでしょう。ゼロプラスなら、立ち会いなしでも対応可能です。
Q.コレクション品以外にも遺品がたくさんあります。一緒に処分したほうがいいですか?
A.遺品が大量にある場合は、一度に整理したほうが手間もお金を節約できます。ゼロプラスでは特殊清掃も受け付け可能です。
Q.遺品整理士とはどういう資格でしょうか?
A.「一般社団法人遺品整理士認定協会」が認定している資格です。遺品の取り扱いに際し「供養」に対する認識を持ち、廃棄物やリサイクル法の正しい知識に基づいた正しい処理を行います。

まとめ

故人のコレクションは通常の遺品整理と違い、故人の思いとコレクションの価値を考えて処分する必要があります。価値に見合った処分の仕方を考えることが大切です。故人のコレクションを処分するときの考え方が分かると、自分の持ちものの生前整理にも役立つでしょう。気持ちよく故人を見送ることができるよう、この記事を参考にしてください。