形見分けの意味・やり方を知っておこう!遺品整理にかかる費用や供養について

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故人の思い出が詰まった品・愛用品などを、親しい人たちで分け合うことを形見分けと呼んでいます。形見分けは遺産相続と並んで複雑でわかりにくいものです。時期や分け方が判断しにくい。トラブルはなるべく回避できないか。大切な人のものだけに、身構えてしまう気持ち。とてもよくわかります。
形見分けは、身近な人たちと故人の思い出を共に分かち合うためにあるもの。ポイントを知り、お互いに気持ちを整理する機会にしましょう。

  1. 形見分けの基礎知識
  2. 形見分けの注意点
  3. 形見分けの手順や品物について
  4. 生前形見分けについて
  5. 形見分けと遺品整理
  6. 遺品整理業者について
  7. 形見分けでよくある質問
  8. まとめ

この記事を参考にして形見分けをすることで、大切な思い出を親しい人たちと共有することができるでしょう。


1.形見分けの基礎知識

遺品整理をした際、故人が大切にしていた品がたくさん見つかりますよね。愛用品・思い入れのある品・貴金属などの遺品は、遺産相続と同時に形見分けとして遺族や親しい人たちで分け合う必要があるのです。

1-1.形見分けとは? 

形見分けでは、数ある遺品から故人の愛用品などを選び、大切にしてくれる方々へ送ります。貴金属や高価な品は贈与にあたる恐れがあるため、気軽な品だけを形見分けするのが一般的です。

1-2.形見分けの目的とは? 

故人の思い出を親しい人たちの間で共有し、いつまでも故人を思い偲(しの)ぶために行うのが、形見分けの持つ意味です。以前は、目上の方へ形見分けすることは失礼だと避けられていましたが、今では故人にゆかりのある方ならどなたでも、思い出の品を受け取ることができるようになりました。ただし、目上の方へ差し上げるのは、希望があった場合に留(とど)めた方が無難です。

2.形見分けの注意点

遺品ならいつどのタイミングで何を渡してもいいというわけではなく、目安となる時期が定められています。形見分けの参考にしてください。宗教などの違いにも注意しましょう。

2-1.形見分けの時期

形見分けの時期は、宗教により変わってきます。故人の信仰していた宗教に配慮してください。

2-1-1.仏教で行う場合

仏教では、故人の死後四十九日は冥福を祈る期間として、喪中という言葉を使います。喪中では、形見分けと遺品整理は控えるべきです。四十九日法要を終えてから、親しい人たちに形見分けを行ってください。

2-1-2.キリスト教で行う場合

キリスト教には形見分けという風習はありませんが、故人の死から1か月後に追悼ミサを行います。その際に、思い出の品を渡すようにしてもいいでしょう。

2-1-3.神式で行う場合

神式では、故人の死後五十日祭りの区切りまでは冥福を祈る期間として、遺品整理や形見分けは控えるべきとの考え方を持っています。

2-2.贈与税について

形見分けでは、高価な品は贈らないというのが一般的です。高額なものは贈与税の対象となります。贈与税の対象となるのは、受け取る額が1年に110万円より多い場合です。形見分けも贈与税の対象となるため、分け合う品は高額なものは避ける風潮が根づいています。

2-3.遺産分割について

トラブルが多いのは、遺産相続問題です。相続人が多いほど、遺産分割が複雑になりやすいもの。故人の形見も遺産として捉(とら)えられ、遺産分割前に勝手に手をつけてしまい、思わぬトラブルの引き金になることがあります。遺産分割をした後に、よく話し合って形見分けを行うようにしてください。

2-4.形見分けでよくあるトラブル

形見は故人にとって思い入れのある品を、大切な人に譲るものですが、押しつけないよう気をつけてください。どうしても受け取ってほしいと渡すのは、受け取った方も戸惑ってしまいます。また、交友関係が明確ではない方へのお譲りも避けるべきでしょう。価値ある品をはっきりしない相手に渡し、お金に換えられてしまうという悲しい結末も想像できます。

3.形見分けの手順や品物について

遺品の数が増えれば、それだけ整理するものも増えます。たくさんの生活用品や必需品の中から、大切なものを厳選しなければなりません。形見分けの手順やどのような品を選ぶべきかを考えていきましょう。

3-1.形見分けの始め方

形見分けは仕分けした後、何を誰に渡すかを考えていきましょう。

3-1-1.仕分け方法

箱をいくつか用意し、貴重品・思い出の詰まった品・不用品と大きく3つに分けましょう。必要品・不用品の基準は、人によって大きく異なります。そのため、価値ある品をうっかり処分してしまったというトラブルも後を絶ちません。ご自身では判断しにくい・後々トラブルを起こしたくない・気持ちのいい形見分けをしたいという場合、遺品整理士に依頼して分別してもらう方法もおすすめです。

3-1-2.誰に贈るか?  

形見分けは、本来目上の人が下の人へ贈る目的で行われるものです。また、贈る相手の好みや趣向なども考慮し、年齢に見合う品を贈るようにしましょう。
好みに合わないものを贈っても喜ばれません。贈与税が発生する高額なものも避けるべきです。ただし、渡してほしい相手がいるなど、故人の希望がある場合は尊重してください。

3-2.どのような品を選ぶべきか? 

思い入れがある品だからと、汚れや古びたものは贈るべきはありません。かえって失礼にあたり、気分を害してしまいます。形見分けで多いのは、時計・宝石・貴金属・書籍・着物などが代表的です。

3-2-1.現金は贈ってもいい? 

現金は、遺産分与で分けるべきです。形見分けは故人の持ち物を贈る習慣ですので、現金を渡してはいけません。

3-2-2.宝石や貴金属など高価な品は? 

宝石や貴金属も形見分けの対象となりますが、高額なものは避けるようにしてください。高価な品は、遺産分与時に話し合い、誰が引き継ぐかを決めるようにしましょう。

3-2-3.合わない着物はどうすべきか? 

着物は人それぞれ寸法が異なりますよね。形見分けとして贈っても、サイズが合わないこともあるでしょう。そうした場合、リフォームして小物にしてから手渡すなどの方法も取り入れられています。特に着物は保管方法が難しいこともあり、気軽に持てるアイテムに変えて贈ることで、気持ちよく受け取ることができるのです。

3-3.形見分けに手紙を添えた方がいい? 

形見分けをする場は、法要があった際などに直接手渡しするのが通常のやり方です。もし遠方で手渡しできない場合は、故人の思い出と品物にまつわるエピソードを書き添えておきましょう。手渡しする際は、過剰な包装はせずに白い紙に包む程度に抑え、「遺品」といった表書きを記してください。
形見分けを受けた人は、高価な品であろうとも礼状を出す必要はありません。

4.生前形見分けについて

形見分けは、故人の死後に行うものです。死と向き合うことは、不謹慎などという暗黙の了解が存在していました。しかし、最近ではまだ元気があるうちに、意思表示をして形見分けをする生前形見分けも増えてきています。

4-1.生前形見分けのメリット

必ずしも自分がほしいと思う形見を受け取れるわけではありません。資産家だった故人だと、死後に見たこともない人が現れて遺品を持って行ってしまうなどのトラブルも起こります。トラブル回避や故人の意向を反映できるメリットがあり、生前に形見分けを終えてしまおうという動きも出てきているのです。

4-2.生前形見分けのやり方とは? 

年齢とともに、人は気力と体力が落ちてきますよね。生前形見分けの準備は、体が動く元気なうちにしておくべきです。生前整理として注目されているのは、身の回りをすっきりシンプルにしておくこと。高齢になると認知症などでものの判断力が鈍ります。そのため、誰に何を譲りたいかという意思表示ができなくなるのです。
エンディングノートを書き記し、自分の死に向けた準備を始めるのもいいでしょう。

4-3.生前形見分けの注意点

価値のあるものや不用品の判別がしにくいという場合、うっかり捨ててしまったというトラブルも起こります。ものの量が多く、自分1人での整理が難しいという悩みもあるでしょう。遺品整理士と一緒に取り組み、段取りよくこなしていくと便利です。高価な品ばかり残り、自分の死後に遺産トラブルになることもあります。回避するためには、事前に鑑定士に依頼して換金し財産分与の準備を進めておく方法もおすすめです。

5.形見分けと遺品整理

葬儀を終えたら始まるのは、遺品整理です。遺品整理は、高齢者や遠方に住む家族にとって非常に負担が大きいこととされています。円滑に遺品を整理し、大切なものを見極める仕事を請け負うのが遺品整理士です。

5-1.遺品整理の必要性

独居老人の増加で、家族が故人の持ち物を把握できない事例があります。生活用品・家電製品・衣類・小物類・雑貨などと不用品の分別だけでも、時間と大変な労力が必要です。数日から数週間かかることもあり、自力では終えることができないと、遺品整理専門業者へ依頼するニーズが高まってきています。現金・有価証券・通帳など、見逃してしまいがちな金品も必ず見つけて手渡してくれるのです。うっかり捨ててしまうといったトラブル回避には有効な手段となっています。

5-2.遺品の供養はどうする? 

遺品整理を終えたから、不用品はバッサリ捨ててしまうというのは、あまりにも故人の死を軽視した発想ですよね。ところが、現代の日本は遺品を受け継げる人も少なくなり、引き取り手がいないケースも珍しくなくなりました。しかし、生活用品には、故人の思いや愛情が詰まっています。遺品整理を終えた品々は、遺品整理士の手できちんと供養してから処分されるのです。遺品整理士は、一般社団法人遺品整理認定協会による認定資格で、思いの詰まった品をきちんと供養する役割を担っています。
一般社団法人遺品整理認定協会を参照してください。

5-3.遺品の不用品回収やリサイクルについて

遺品整理・生前整理を手がけている不用品回収業者では、粗大ごみの回収から使えるもののリサイクルまで幅広く引き受けています。たとえ、自分で遺品整理を手がけたとしても、残った荷物の処分は悩ましい問題ですよね。荷物を残したまま空(あ)き家になってしまうのも不用心ですし、賃貸住宅なら明け渡しも必要になります。そのため、速やかに不用品処分を行うべきなのです。
不用品の中から使える家電製品や家具などは、買取対象となるものを選んでリサイクルすることもできます。

6.遺品整理業者について

遺品整理は時間にゆとりがないとできません。仕事を休むことができない・人手が足りない・荷物が多過ぎるなど、一般の人では手に負えない事例も数多くあります。遺品整理業者は、こうした悩みを解決してくれるサービスです。

6-1.遺品整理業者を利用するメリット

親族一同で協力し、遺品整理できれば費用もかからずに済むでしょう。しかし、思い出に浸(ひた)ってしまい、手が止まってしまうなど、さまざまな問題をクリアしなくてはなりません。金品が見つかり、遺品整理の現場で奪い合いになるなどのトラブルも回避できます。第三者が行うことでスムーズな遺品整理ができ、不用品処分と室内の清掃を終えるまで手がけてもらえるのです。時間・労力を大幅削減でき、親族への気遣いもなくなる。こうしたたくさんのメリットを与えてくれるのが、遺品整理業者です。

6-2.遺品整理業者を選ぶときのポイントとは? 

遺品整理士がいるかどうかも、1つのものさしになるでしょう。大切な遺品の見極めは、プロの目でしっかり鑑定してもらうことが大切です。不用品に混入し、大事な品を失ったというトラブルになってからでは、どうにもならなくなってしまいます。幅広い知識を持ち、経験豊富な業者を選びましょう。供養について詳しい業者も安心です。

6-3.遺品整理の作業方法

遺品整理の流れは、遺族から依頼を受け、見積もり後に契約して始まります。事前に見つけてほしいもの・必要なもの・残してほしいものなど、要望はしっかり伝えてください。遺族の要望を元に、貴重品の捜索に着手します。不用品かどうかの判断が難しい場合は、都度遺族に確認しながら分別していくため、安心して依頼できるでしょう。

6-4.遺品整理の料金設定

遺品整理といっても、部屋の広さや部屋の数によっても、費用は大きく変動します。荷物の量が増えるだけ人員を確保する必要もあり、一概にいくらとは判断しにくいでしょう。そのため、事前に見積もりを出してもらい、金額と作業内容を確認することが大切なのです。一般的な費用相場をご紹介します。

  • 1DK(5万~12万円)
  • 2DK(5万~25万円)
  • 3LDK(12万~70万円)

複雑な作業を伴い、遺品の量が多いほど費用が高くなります。

6-5.遺品整理業者に依頼するときの注意点 

持ち主のいない品を扱うのですから、遺品整理業者と遺族の間でしっかりコミュニケーションを図り、行き違いのないよう作業を進めなければなりません。トラブルが多いのは、コミュニケーション不足によるものがほとんどです。形見分けをきちんと行うためにも、依頼前に作業内容をよく把握しておいてください。

7.形見分けでよくある質問

形見分けは、故人を尊重し、今まで故人を愛してくれた人々へ感謝の気持ちを込めて行うものです。形見分けでよくある質問をまとめてみました。疑問や不安解消に役立ててみてください。

7-1.形見分けの品を梱包(こんぽう)しても問題ない? 

形見分けの品は、ギフトではないことを改めて認識しましょう。感謝の気持ちを表す品であり、プレゼントではありません。華美な梱包(こんぽう)は避け、白い紙に包む程度に抑えておきましょう。

7-2.趣味で愛用していたものを譲りたい

趣味の品は、人の好みが最も反映されており、その形見分けには迷うことでしょう。故人が愛用していた道具などは、共通の趣味を持つ方やその世界を理解されている方へお譲りしてみてはいかがですか?形見分けする相手の好みや趣向などをよく理解し、喜んでもらえる方を選んでください。

7-3.遺品をリサイクルすることで得られるメリットが知りたい

遺品から貴重品などを見つけ出し、残ったものは処分するという方がほとんどだと思います。家電製品・家具・衣類など、不用品をリサイクルすることでその買取費用を遺品整理にあてることができるのです。ごみの量を減らすことができ、遺族にとっても費用負担軽減につながるメリットがあります。

7-4.遺品で出た不用品の供養はどう行われるのか? 

遺品整理後、遺品整理業者によって不用品回収が行われます。いったん保管され、月に1~2度僧侶が来社して供養をするのが一般的です。ごみとして扱わず、故人の愛用品として丁寧に扱いますので安心してください。

7-5.形見分けの時期に見知らぬ人がやってきた

形見分けの品には、まれに価値ある品もあるでしょう。遺産相続にも共通していますが、故人の死後に親しかったと名乗り出て遺族が困惑するケースも目立ちます。もしそのような事態が起こった場合、親族で分け合うと主張して回避するようにしてください。

8.まとめ

いかがでしたか?形見分けの時期は、宗教によっても時期が違います。幾度と経験するものではないため、しっかり知識を備えておくことが大切です。遺品整理は、親族の精神的肉体的負担が大きいので、遺品整理業者に依頼する方法がおすすめ。故人の愛用品や思い入れのある品は、大切にしてくれる方を選んで形見分けしましょう。相手が心から喜んでくれる品を贈ることで、故人の意思も反映されるはずです。故人の死を大切にし、気持ちの整理をつけるためにも、形見分けの参考にしてみてください。