位牌には正しい処分法がある!?知っておくべき位牌の処分方法!

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遺品整理や引っ越し、あるいは震災被害など、さまざまな理由によって処分しなければならなくなった位牌(いはい)……アナタは正しい処分方法をご存じですか?

位牌(いはい)などの仏具には魂がこもっているとされています。ゴミなどとして出してしまうと、近所の方から顰蹙(ひんしゅく)を買うかも知れません。トラブルを避けるためにも、故人のためにも、できることなら正しく処分をしたいところですよね。

そこで、今回は位牌(いはい)の正しい処分方法についてご紹介します。

  1. 位牌(いはい)について
  2. 位牌(いはい)の処分が必要なとき
  3. 位牌(いはい)の処分方法について
  4. 位牌(いはい)処分なら遺品整理業者がおすすめ
  5. 位牌(いはい)にまつわるよくある質問

これらの記事を読むことで、位牌(いはい)についての基礎知識を得ることができます。位牌(いはい)の正しい処分方法についても解説していますので、ぜひ最後まで目を通してみてくださいね。


1.位牌(いはい)について

1-1.位牌(いはい)とはどういうもの?

位牌(いはい)とは故人の戒名や法名などと俗名、没年月日、享年(行年)を記した木札のことです。一般的には自宅の仏壇やお寺の位牌(いはい)棚に安置します。故人の魂をまつり、礼拝するための重要な仏具です。(浄土真宗に関しては、位牌(いはい)を礼拝しません)

ちなみに、葬儀の際に使用する仮の位牌(いはい)は内位牌(うちいはい)や野位牌(のいはい)といい、多くの場合、白木で作られています。内位牌(うちいはい)や野位牌(のいはい)は49日法要まで使われ、その後に焚(た)き上げられるのが一般的です。

1-2.種類について

位牌(いはい)には大きく分けて3つの種類があります。

1-2-1.内位牌(うちいはい)・野位牌(のいはい)

すでにご紹介したとおり、白木で作られた簡易位牌(かんいいはい)です。表側に故人の戒名を書き、裏側に俗名、没年月日、享年(行年)を書きます。

土葬でも火葬でも、49日法要まで据え置いた後に焚(た)き上げるのが一般的です。ただし、土葬の場合は、朽ち果てるまで据え置く場合もあります。

1-2-2.本位牌(ほんいはい)

49日法要が行われるまでに作られる木製の位牌(いはい)です。本位牌(ほんいはい)は大きく分けて3つの種類があります。

  • 塗り位牌(ぬりいはい)
  • 唐木位牌(からきいはい)
  • 操出位牌・回出位牌(くりだしいはい)

塗り位牌(ぬりいはい)が最も一般的な位牌(いはい)です。漆塗りやカシュー塗装に、金箔(きんぱく)や沈金、蒔絵(まきえ)などが施されます。

唐木位牌(からきいはい)は黒檀(こくたん)や紫檀(したん)で作られた位牌(いはい)です。また、操出位牌(くりだしいはい)とは戒名と俗名を記した木札が重ねて納められるように作られた位牌(いはい)をいいます。故人の数が多い家庭で使われることが多い位牌(いはい)です。

1-2-3.寺位牌(てらいはい)

寺位牌(てらいはい)とは、本位牌(ほんいはい)のほかに菩提寺(ぼだいじ)や本山に納める位牌(いはい)のことです。納められた寺位牌(てらいはい)は位牌(いはい)堂や本堂に安置され、毎日僧侶によって供養されます。

1-2-4.位牌(いはい)の作成順序によっても変わる

生前に戒名をつけたのか、亡くなってから戒名をつけたかで位牌(いはい)の名称が変わります。生前に戒名をつけて作った位牌(いはい)を『逆修牌(ぎゃくしゅうはい)』。亡くなった後に戒名をつけて作った位牌(いはい)のことを『順修牌(じゅんしゅうはい)』と呼びます。

2.位牌(いはい)の処分が必要なとき

位牌(いはい)は故人をまつるための大切な仏具ですが、時として処分をすることもあります。

2-1.弔い上げ

故人を弔うために、決められた年数で年忌法要というものが行われますよね。この年忌法要を33回忌や50回忌といった区切りのいい年を最後としてやめることが『弔い上げ』です。

弔い上げを行う理由はいくつかありますが、主に家族が高齢となって年忌法要を続けるのが難しくなることが挙げられるでしょう。

弔い上げをする場合、一般的には仏壇に安置された位牌(いはい)を片付け、先祖代々の位牌(いはい)に合祀(ごうし)します。つまり、この際に位牌(いはい)を処分しなければいけないわけですね。

2-2.遺品整理

故人の遺品整理をする際、故人の家にあった位牌(いはい)や仏壇は遺族にとって扱いに困るものです。現代はマンションやアパート暮らしの方も多いので、仏壇を置かない家庭も増えています。こうなると、仏壇や位牌(いはい)を処分する必要が出てくるでしょう。

2-3.引っ越し

引っ越しも位牌(いはい)を処分する必要が出てくることがあるでしょう。すでにお話ししましたが、現代は家のスペースの問題から仏壇を置かなくなってきています。そのため、仏壇を処分しなければいけません。仏壇を処分するとなると、当然、一緒に位牌(いはい)を処分する必要が出てきます。

3.位牌(いはい)の処分方法について

3-1.ゴミとして出さない

位牌(いはい)を処分する上で注意してほしいのですが、ゴミとして出すのはやめてください。確かに、魂といった存在は非科学的です。魂が存在しないなら、位牌(いはい)なんてただの物じゃないか、と思われる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、たとえ魂が存在しなくても、故人に対する思い出や尊敬の念というものは存在します。思い出や尊敬を忘れないためにも、位牌(いはい)はしかるべき方法で処分することが大切なのです。

3-2.位牌(いはい)の処分時にすべきこと

位牌(いはい)を処分する際にすることは、僧侶による魂抜きとなります。

魂抜きとは、その名のとおり仏壇や位牌(いはい)などから魂を抜いて、ただの物へと戻す儀式のことです。宗派などによっては『閉眼法要(へいがんほうよう)』や『お性根抜き』などと呼ばれます。

僧侶による魂抜きが終わったら、寺などに依頼してお焚(た)き上げを行いましょう。お焚(た)き上げとは、思い出や魂のこもったものを、神聖な火として天界へと返す儀式のことです。

3-3.どこにお願いすればいいの?

位牌(いはい)の処分を依頼する場合、以下のような選択肢があります。

  • 寺に直接依頼する
  • 仏具店に依頼する
  • 供養業者に依頼する
  • 遺品整理業者に依頼する

最も一般的なのは菩提寺(ぼだいじ)に依頼することでしょう。しかし、最近は環境問題や近隣住民への配慮などから、境内でのお焚(た)き上げを控えている寺が増えてきています。

このような場合には、魂抜きを行ってから仏具店や供養業者、遺品整理業者等に依頼してお焚(た)き上げをしてもらうのが一般的です。ただし、業者によっては魂抜きからすべて手配してくれる業者もあるので、まずは電話で質問してみてくださいね。

3-4.費用について

まず、魂抜きの費用はお布施という形になります。お布施は地域によって大きく異なっており、数千円程度の地域もあれば10万円以上かかることもあるでしょう。また、地域や宗派によっては、お布施以外にも『お車代』や『ご膳料』といった形でお金がかかります。

また、お焚(た)き上げについては3000円~1万円の間になることが多いでしょう。

3-5.操出位牌(くりだしいはい)に合祀(ごうし)することも

位牌(いはい)を残したいという場合には、操出位牌(くりだしいはい)に変えて合祀(ごうし)するという方法があります。もっとも、操出位牌(くりだしいはい)に変えるとなると、もともとの位牌(いはい)は不要となるので、お焚(た)き上げなどは行わなければいけません。

3-6.宗派による違いについて

浄土真宗においては位牌(いはい)に魂は宿らないと解釈しています。事実、浄土真宗においては原則として位牌(いはい)を用意していません。しかしながら、日本の一般家庭においては、家族のより所として古くから位牌(いはい)を祀(まつ)ってきました。そのため、位牌(いはい)を作りたいという方も多く、寺もその意をくんで位牌(いはい)を許可することがあります。

そうして作られた浄土真宗の位牌(いはい)も、時には処分しなければいけないこともあるでしょう。しかし、浄土真宗では位牌(いはい)には魂が込められていないという立場ですから、魂抜きなどの供養が認められません。そのため、菩提寺(ぼだいじ)で供養できない位牌(いはい)というものが生まれてしまいます。

このような場合は、浄土真宗以外の寺に依頼するか、仏具店や供養業者にお願いするのが一般的です。ただし、浄土真宗でも、お寺の方針によっては供養を行ってくれることもあります。まずは供養ができるかどうか尋ねてみることが大切です。

3-7.位牌(いはい)処分における注意点

処分する際に注意してほしいのは、本当に位牌(いはい)を処分すべきなのかどうかという点です。たとえアナタが処分すべきだと思っていても、家族はそうではないかも知れません。人によっては、処分せずに自分で引き受けたいと考える人もいるでしょう。

位牌(いはい)というのは家族のより所でもあります。安易な判断で処分するようなことはせず、しっかりと家族で話し合いましょう。

4.位牌(いはい)処分なら遺品整理業者がおすすめ

4-1.遺品整理業者に依頼するメリット

遺品整理業者に依頼するメリットは、ほかの遺品や仏具も一緒に依頼できることです。

たとえば、故人の遺品の中に位牌(いはい)も含まれている場合。遺品整理業者に依頼すれば、位牌(いはい)などの仏具もほかの遺品も、一括して引き受けてくれます。もちろん、位牌(いはい)などにはしっかりと供養をすることも忘れません。

ほかにも、弔い上げなどを機に生前整理しようとしている方にもおすすめです。所有する家財道具と一緒に、位牌(いはい)などの仏具も引き受けてくれますよ。

また、遺品整理業者の場合、普段から遺品を扱っていますので、処分の際には正しい方法で供養をしてくれることでしょう。忙しい方などは自分では手配できないこともあるでしょうから、これは大きなメリットといえますよね。

4-2.業者選びのポイント

一番重要なポイントは、なんといっても実績があるかどうかです。遺品整理業者と宣伝していても、実際には遺品整理をほとんど行っていない業者も珍しくありません。実績の低い業者の場合、しっかりとした供養をしてくれないリスクがあります。ですから、HPを確認して実績を確認しておきましょう。

また、依頼する業者が『遺品整理士』を擁しているかどうかも重要なポイントです。遺品整理士とは、遺品整理士認定協会によって認定される遺品整理の専門家を指します。遺品の供養などにまつわる正しい知識を有しているので、しっかりとした供養を行ってくれるでしょう。

4-3.料金相場

位牌(いはい)だけの依頼であれば、数千円から1万円程度が相場です。同時に遺品整理や生前整理を行う場合は、最低でも3万円以上はかかるでしょう。さらに、家を丸ごと整理するとなると、広さにもよりますが10万円~100万円程度となります。

4-4.注意点

業者に依頼する際には、必ずHPやブログ、SNSなどを確認しておきましょう。

HPがしっかりした作りになっており、ブログやSNを定期的に更新しているようであれば優良業者の可能性が高くなります。なぜなら、情報を発信して、少しでもお客様を獲得しようと努力している証拠だからです。やる気がある業者は、お客様のことをしっかりと考えた丁寧な仕事をしてくれますよ。

また、依頼時に電話などで質問しても、丁寧に答えてくれるかも重要です。質問に答えられるということはそれだけ知識があるということですし、何よりも受付の丁寧さは仕事の丁寧さにもかかわってきます。もしも対応が適当だったり態度が悪かったりするようであれば、ほかの業者を選んだ方が無難です。

ほかにも、遺品整理士の認可を受けているかどうかも重要なポイントとなります。遺品整理士の資格を有していれば、当然のことながら仏具の処分法に関してもしっかりとした知識があるからです。

さらに、産業廃棄物収集運搬業の許可についても重要となります。業者として廃棄物を収集するにはこの許可を得なければいけません。つまり、この許可を得ていない場合は違法業者の可能性が出てきてしまうわけですね。逆説的に言えば、許可を得ているのであれば、しっかりとした業者であることの証明といえるでしょう。

許認可については、会社案内や会社概要などの欄に記載されています。確認してみてください。

5.位牌(いはい)にまつわるよくある質問

5-1.享年と行年の違いは何ですか?

『享年』とは故人がこの世に生きていた年数(数え年)のことをいい、『行年』とは何歳まで生きていたか(満年齢)を指します。

5-2.戒名とは何ですか?

戒名とは仏教者として正しい生活をしたものに授けられる名前です。本来は生前に授かるものでしたが、時代が流れる内に変化し、現在は故人に対して授けられるのが一般的になりました。

ちなみに、浄土真宗では戒名ではなく法名といい、日蓮宗(にちれんしゅう)などの一部宗派では法号と呼びます。

5-3.魂抜きやお焚(た)き上げは絶対に必要ですか?

もちろん、魂抜きやお焚(た)き上げをしなかったからといって罪に問われることはありません。しかしながら、燃えるゴミなどとして出してしまうと、近所の方などから顰蹙(ひんしゅく)を買うことにもなります。ご年配の方など、信心深い人などにゴミとして出してるところを発見されたら、いらぬトラブルになることもあるでしょう。

トラブルを避けるためにも、故人を敬うためにも、できるだけ供養は行うことが大切です。

5-4.新しい位牌(いはい)にするなら、どの位牌(いはい)がいいのですか?

位牌(いはい)を新しくするのであれば、操出位牌(くりだしいはい)をおすすめします。操出位牌(くりだしいはい)ならば、仮に位牌(いはい)が増えるような事態になったとしても置き場所に困らないからです。

5-5.位牌(いはい)はどのようにお手入れすればいいのですか?

位牌(いはい)には金箔(きんぱく)や金粉が使われていることが多々あります。そのため、ぬれ布巾などで拭いてしまうとはがれてしまい、むしろ汚らしい見た目になってしまうでしょう。絶対に拭き掃除はやめましょう。

ホコリ程度ならばホコリ取りなどの毛先が柔らかいもので取ってください。もしも、タバコのヤニなどのように頑固な汚れの場合は、自分では掃除せずに仏具店に相談しましょう。

まとめ

いかがでしたか?

今回は位牌(いはい)にまつわる基礎知識と、正しい処分方法についてご紹介しました。位牌(いはい)は故人をまつるための大切な仏具です。ゴミなどとして出してしまうような罰当たりなことはやめ、しっかりと供養をした上で処分しましょう。