押さえておくべき!部屋を引越しするときの掃除や敷金返還のコツとは

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引っ越し掃除

外気に触れると、思わず首をすぼめたくなるような寒い冬が続いていますが、暦の上では春はもうそこまで来ています。
春といえば新学期や、入社式の季節!この春に向けて、会社や学校の近くに引越しを考えている人もいるのではないでしょうか?
ここでは、そんな引越しを計画中の退去時に伴う清掃についてお話しましょう。得に、賃貸なら気になる敷金の返金に反映しやすい掃除のポイントについてもご紹介していきます。

  1. 退去時は、どこまで掃除をするべきか?
  2. ココをチェック!敷金返還に影響する清掃ポイントとは
  3. どっちが払うべき?原状復帰のグレーゾーン

1. 退去時は、どこまで掃除をするべきか?

新生活に向け気持ちがワクワクしていても、その前にしなくてはいけないことがあります。それは、住み慣れた部屋の片付け。
入居時に交わした契約書の原状回復という言葉が気になり、いったいどこまで掃除をすべきか、頭を悩ますこところですよね。ここでは、引越し前の掃除について、みんなが悩む問題をひとつずつ紐(ひも)解いていきましょう。

1-1. いつから掃除を始めるべきか?

新居が近く、引き渡しまでに期間があるようなら、引越しの荷物を運び出してから部屋の掃除ができます。しかし、遠距離の場合なかなかそうはいかないもの。引越し当日は荷物の搬送だけで、体力も時間も消耗し、あっという間に1日が終わってしまうでしょう。
退去時の清掃は、引っ越しの1〜2週間ほど前から少しずつ余裕を持って始めると、やり残しも防ぐことができ、気持ち良く退去できます。

1-2. 掃除はどこまですればいいの?

退去時の掃除で悩むのはどこまでキレイにしたら良いか基準があやふやなところ。
一般的に賃貸の場合、部屋の退去時には原状回復といって、本来の環境に復元するという定義があります。しかし、この復元の拠(よ)りどころが曖昧なため、掃除をどこまですれば良いか悩んでしまうのです。
そこで、掃除は次の入居者が気持ち良く使える状態を目指し、年末の大掃除と同じ程度と考えれば良いでしょう。

2. ココをチェック!敷金返還に影響する清掃ポイントとは

引越しは、新居への準備金や、新しい家具の購入など出費がかさむものです。だからこそ、契約時の敷金はできるだけ返金された方が助かりますよね。ここでは、敷金返還に影響する清掃のチェックポイントや掃除方法をご紹介しましょう。

2-1. 壁の清掃ポイント

長年住んでいると、壁の汚れやくすみは気になりますものです。
一般家庭に多く使われているビニールクロス素材であれば、軽く水を含ませた雑巾で拭きましょう。それでも汚れが目立つようであれば、中性洗剤を少量使って軽くたたくように拭いていきます。むやみにゴシゴシこすると、逆にシミになってしまうことがあるので注意が必要です。

 2-2. 窓の清掃ポイント

窓は手あかや結露(けつろ)によるサッシのカビなど、汚れが目立ちやすい場所です。
特に結露(けつろ)によるサッシのカビは、借り主による掃除の怠りが原因とみなされがちなので、敷金返還に反映される清掃スポットといえるでしょう。
まずは、水拭き用とから拭き用の雑巾2枚を用意します。ガラス用の洗剤をスプレーし、軽く水拭きをしたら、から拭き用の雑巾で水分を拭(ぬぐ)い去るように拭いていきましょう。から拭き用の雑巾は100円ショップなどでも見かけるマイクロファイバー製を使うと、ボンヤリしたくすみも取れ、まるで新品のようにピカピカになります。
また、結露などによるサッシのカビは、塩素系の漂白剤を使うと良いでしょう。漂白剤をスプレーした後は、ラップをして5〜10分ほど薬剤を浸透させます。最後は捨てても良い布で水拭きしていきましょう。鼻をつく漂白剤の匂いで、途中で気分が悪くならないように、窓を少し開けて空気の循環を忘れないようにします。

2-3. キッチンの清掃ポイント

キッチンは、毎回、使用後にこまめに拭き掃除をしていれば、大掛かりな掃除は必要ありません。しかし、忙しい日々に追われ、ササッと掃除をすませていた場合は、油汚れなど日々蓄積され、やがて簡単には落ちない頑固な汚れへと変貌してしているでしょう。
退去時に敷金返還に影響するポイントとして指差し確認されるのも、この油汚れが気になるコンロまわりや、換気扇まわりの2つです。
しつこい油汚れには、市販の洗剤か重曹を水で溶いたものを使いましょう。油が固まっている場所に満遍(まんべん)なくスプレーし、10分ほど時間を置いてから、スポンジで軽くこすり洗いすると、頑固な汚れもスルっと落ちます。

2-4. トイレや風呂場の清掃ポイント

トイレや風呂場などの水まわりは最も生活感が出やすい場所です。だからこそ、清潔に整えて心地よい空間作りを心がけましょう。市販のスプレー洗剤を使って、軽くこするように全体を掃除していきます。
また、湿気によるカビがある場合は窓サッシの清掃のように、換気をしながら、漂白剤とラップで適切な処理をしていきましょう。
風呂場の水あかやカビも、住人の清掃の怠りが原因とみなされ、敷金の返金に反映される減点ポイントです。次の入居者が気持ち良く使えるように、しっかりキレイに清掃しましょう。
見逃しがちなのが、風呂タブや洗面周りの水あか。原因は水道水のミネラルが固まったものなので、汚れではありません。しかし、せっかく掃除をしても不潔な印象を与えてしまいまいがちなので、しっかり乾いた布で拭き取るようにすると良いでしょう。

3. どっちが払うべき?原状復帰のグレーゾーン

部屋を退去する際に問題になりやすいのが、原状復帰の費用をどちらが持つかという点でしょう。敷金返還に影響する重要なポイントです。
ときには、裁判にさえ発展するため、国土交通省がトラブルを未然に防ぐためのガイドラインを提示しています。
しかし、これには法的強制力がないため、家主の意向をそのまま受け入れて契約してしまうと、敷金の返金が目減りする原因になるので十分な注意が必要です。
ここでは、について解説していきます。

3-1. 壁の負担コレどっち?

  • 家主の負担 壁の日焼け、冷蔵庫による電気焼け
  • 借り主の負担 結露によるカビやシミフローリングの貼り替え

3-2. 床の負担コレどっち?

  • 家主の負担 家具設置による凹(くぼ)み、フローリングの日焼け
  • 借り主の負担 故意や過失による床の傷

3-3. キッチンの負担コレどっち?

  • 家主の負担 キッチンのクロス張替え
  • 借り主の負担 油汚れによる、コンロや換気扇の取り替え

以上の内容からも読み取れるように、普段の生活による経年劣化は家主の負担、故意や過失による傷や、清掃の怠りによるシミや汚れは、借り主に補修の義務が発生します。

敷金の払い戻しに不満があれば、国土交通省のガイドラインに沿っているか家主や管理会社に確かめてみましょう。それでも解決しない場合は、国民生活センターに相談するなど、第3者を立てることで、公平な判断が下されるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
ここでは、引越し時の部屋の掃除方法や敷金返還にまつわる事柄について解説してきました。

  1. 退去時は、どこまで掃除をするべきか?
  2. 抑えておきたい!敷金返還に影響する清掃ポイントとは
  3. どっちが払うべき?原状復帰のグレーゾーン

以上の事柄について知ることで、抑えておくべき清掃ポイントや敷金返還にまつわるトラブルから事前に回避することができるでしょう。
これらを参考にして、気持ち良く新生活のスタートを切ってください。