遺品で売れるものはあるのか? 高く売るポイントや売却時の注意点
遺品を処分するにもお金がかかってしまい、「どうすれば安く抑えられるのか……」と遺品の処分で悩んでいる方は多いはずです。あなたにとって遺品=ゴミと思えるものでも、他者から見ると貴重なものだったり高価なものだったりすることもあります。遺品でも売れるものがあるので、処分前に査定を依頼してみてください。
本記事では、遺品で売れるものや買い取ってもらうコツなどを解説します。
この記事を読むことで、遺品を高く売るポイントや売却時の注意点なども分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。
1.遺品で売れるものは?
まずは、遺品で売れるものとは一体どのようなものなのか、チェックしておきましょう。
1-1.時計やアクセサリー類などの貴金属
遺品で売れる代表的なものとしては、時計・アクセサリー・貴金属類です。特に、ロレックスやオメガといった高級時計は遺品であっても数十万の価値がつく可能性があります。「遺品は売れるのか?」と疑問を抱かれる方が多いのですが、遺品であることは買取時には関係ないことです。実際に、自分が使わない遺品を買取専門店やリサイクルショップで売却している方がたくさんいます。時計のほか、指輪・ネックレス・ブローチといった貴金属も高価買取の対象になるでしょう。
1-2.衣類やバッグ類
故人が身につけていた衣類や、使っていたバッグ類も買取の対象となります。ブランドものや着物は高価買取が期待できるでしょう。着物の中でも素材や織られた年代・作家によっては目が飛び出るほどの高額な査定額がつくこともあります。ブランドものの衣類は、なるべくブランドものであるという証拠のタグをつけたままにしておくのが理想です。そして、ブランドもののバッグも中古市場では需要があるので高く売れる可能性があります。
1-3.そのほかにも売れるものはたくさん!
そのほかにも、遺品には売れるものがたくさんあります。たとえば、家具家電やコレクター類です。和箪笥(だんす)や民芸箪笥などは需要が高く、高額買取が期待できるでしょう。家電は購入してから3~5年以内のものが好ましいです。発売時期から年数が経過するほど古くなってしまうので、どんどん査定額が低くなってしまいます。また、切手や骨とう品といったコレクター類の遺品も高額買取が期待できるでしょう。自分にとっては価値がないものであっても、よくよく調べればとても貴重なものだったというケースは意外と多いのです。
2.遺品を買い取ってもらうには?
ここでは、遺品を買取に出す方法を解説します。
2-1.買取専門店やリサイクルショップを利用する
主な買取方法としては、買取専門店やリサイクルショップなどがあります。買取専門店は名前のとおり、買取を専門としているため、査定は厳しめですが価値があるものは高額買取が期待できるでしょう。ブランドものといった遺品は、まず買取専門店に依頼してみてください。買取専門店で買い取ってもらえなかったものは、リサイクルショップを利用するといいでしょう。リサイクルショップは査定が易しめですので、買い取ってもらえる可能性があります。
2-2.買取サービスを行っている不用品回収業者も
遺品を処分するために不用品回収業者を利用する方がいますが、不用品回収業者の中には、買取サービスを行っているところがあるのでぜひチェックしてください。買取と回収が同時に利用できれば、たとえ買取不可になったとしても処分してもらうことができます。わざわざ、ほかの業者を見つける手間と時間が省けるため、よりスピーディーに遺品を片付けることができるでしょう。買い取ってもらえる遺品は買い取ってもらい、そのほかの遺品は回収を依頼してください。
2-3.ネットオークションやフリマアプリを活用する
自分で遺品を売りたい方は、ネットオークションやフリマアプリを利用するといいでしょう。インターネットを通じて売ることができるため、全国から買い手を探せるのが大きなメリットです。また、出品額を自分で自由に決めることもでき、希望額で落札されることもあります。なかなか中古市場に出回っていないコレクター類や限定品などは、ネットオークションやフリマアプリでも高額な取り引きがされているのです。
3.遺品を高く売るポイント
ここでは、遺品を高く売るポイントをいくつか紹介します。
3-1.できるだけきれいにする
遺品を高く売るためには、できるだけきれいに掃除することが大切です。見た目が汚いものよりもきれいなもののほうに目が移りますし、買い手が見つかりやすい傾向があります。何よりも、査定をするスタッフにとって印象がよくなるのはきれいな遺品ですよね。大切にしている様子が見た目から伝わってきますし、きれいにするほど価値が高いもののように感じることもできます。遺品が汚れている場合はきれいに掃除をして、汚れを拭き取ったり水拭きしたりしましょう。ただし、遺品の中には水気に弱いものもあるので、その際は乾(から)拭きで構いません。
3-2.購入時の状態に近づける
なるべく、購入時の状態に近づけたほうが高価買取が期待できるでしょう。購入時には取扱説明書や保証書・部品など付属品が付いてくると思います。付属品をすべてそろえて査定に出したほうが、付属品がない査定額よりもかなり高くなるのです。買取業者の中には、付属品がなければ買取不可になるところもあります。特に、取扱説明書や保証書は査定額に大きく響く重要なポイントといえるでしょう。保証書はそのメーカー・ブランドのものであることを証明するものですので、高値がつきやすいブランドものでは必須とされています。
3-3.買取相場を把握する
買取相場を事前に把握しておくことも、高価買取の大事なポイントです。実際に、買取相場を把握していなかったせいで、安く買い取られてしまった……という方もいます。買取業者の中には、安く買い取って高く売るという悪質な業者が存在しているので、後悔しないように注意しておかなければなりません。買取相場を把握する方法としては、さまざまな買取業者のホームページで買取実績をチェックするやり方があります。また、ネットオークションではどのくらいの値で取り引きされているのか、チェックしてみるといいでしょう。だいたいの相場を知ることができるはずです。
4.遺品を売る際の注意点
ここでは、遺品を売る際の注意点をいくつか紹介します。
4-1.相続放棄を考えている方は遺品に触れるのはNG
「少しでもお金になるから……」と遺品の売却を検討する方は多いのですが、相続放棄を検討している方は遺品に触れてはいけません。そもそも、相続放棄はプラスの財産もマイナスの財産も相続しないことを指しています。相続放棄の期限が決まっているなど注意しておきたいことはたくさんありますが、何よりも遺品を扱ってはいけない決まりがあるので注意しなければなりません。相続を完全に放棄するのですから、遺品を扱う権利もなくなるということです。しかし、そのことを知らずに、先に遺品を扱ってしまうとそれが相続の意思があるとみなされ、相続放棄ができなくなってしまいます。なので、相続放棄を検討している方は遺品に触らないようにしてください。
4-2.故人の意思を尊重する
遺品を売る前に、故人の意思をしっかりと確認して尊重しなければなりません。たとえば、遺言状を遺(のこ)している場合、そこに形見分けや遺品のことなどが記載している可能性があります。誰に何を渡してほしいなど記載されているなら、その内容に従わなければなりません。特に、きちんとした遺言状は法的効力があります。遺言状の意志に従わない=法律違反となってしまうので注意が必要です。たとえ、法的効力がないエンディングノートであっても、故人の意思は尊重すべきでしょう。
4-3.親族に知らせてから売却する
遺品整理や遺品の処分・売却は親族トラブルに発展しやすい傾向があります。たとえば、遺品を売却する旨をきちんと親族に伝えていなかったせいでトラブルになってしまうケースです。ほかの相続者にとっては売ってほしくない遺品だったのにもかかわらず、確認不足で売ってしまうと、親族間で大きな亀裂ができてしまうでしょう。また、一度売却した遺品を手元に戻すのはとても困難です。二度と戻ってこないことを踏まえた上で売却してください。そして、遺品を売却する際は、必ず親族に伝えて承認を得ておきましょう。
4-4.悪徳業者に要注意!
遺品の回収や買取を行っている業者の中には、不正を働く悪徳業者が存在しています。実際に、遺品整理業者の需要が高くなるにつれ、トラブルも増えているので注意しなければなりません。悪徳業者に引っかからないようにするためにも、複数の業者を比較しましょう。複数の業者を比較することで、どの業者が信用できるのか見極めることができます。遺品整理の時間がないからといい加減に業者を決めてしまえば、悪徳業者に引っかかる恐れがあるので要注意です。
5.遺品の売却に関してよくある質問
遺品の売却に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.洋酒や日本酒も売れるのか?
A.年代もののお酒は高く売れる傾向があります。故人が酒好きで愉(たの)しんでいた場合、お酒をコレクターしている可能性があるでしょう。お酒はコレクターが多く高額査定になりやすいので、一度査定を依頼してみてください。ブランデーなら1,000~数万、日本酒なら1,000~10,000円前後で売れる可能性があります。高級のお酒なら数十万円の価値がつくこともあるようです。
Q.意外と売れる遺品とは?
A.金歯・仏具類は遺品でも意外と高く売れます。金歯は売れないと思われがちですが、遺品買取の代表的なものです。溶かしてしまえば指輪といったアクセサリーと同じように、金として扱われることになります。あくまで目安ですが、1gあたり2,400円程度で買い取ってもらえるでしょう。そして、線香立てやロウソク立てといった仏具類は、金・銅で作られていることが多いので、高額買取の対象になります。
Q.パソコンやスマホを売却する際の注意点は?
A.売る前に、データを移行させて消去しておかなければなりません。パソコンやスマホといったデジタル遺品には、さまざまなデータが含まれています。きちんとデータを消去して売却したり処分したりしなければ、それらのデータが悪用されてしまう恐れがあるからです。故人の大切なデータを守るためにも、必ず消去してから売却するように気をつけておきましょう。
Q.遺品整理をスムーズに終わらせるコツは?
A.遺品整理業者に依頼する方法があります。遺品整理業者の中には、不用品の処分や買取を行っているところもあるので、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。遺品整理をする時間がなかったり、故人の家が遠方にあったりする方は、自分の代わりに遺品整理を行ってくれる業者に依頼したほうがスピーディーです。遺品整理業者によってサービス内容が異なるため、必ずチェックしてから依頼しましょう。
Q.業者選びのポイントは?
A.どの業者に遺品の回収・買取を依頼すればいいのか迷っている方は、下記のポイントを踏まえた上で、慎重に業者を選んでみてください。
- 遺品整理サービスが充実しているか
- 不用品の回収や買取を行っているか
- 無料相談や無料見積もりを受け付けているか
- 見積書や料金体系がしっかりしているか
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- ハウスクリーニングも行っているか
- 口コミや評判がいいか
遺品整理を行っているゼロプラスでは、故人の思い出を無駄なくリサイクルするように努めています。供養が必要な遺品もしっかりと供養を行うので、悩んでいる方はぜひご相談ください。
まとめ
アクセサリー類やブランドもの・家具・家電など、遺品でも売れるものはたくさんあります。遺品を処分するにもお金がかかってしまうため、売れるものは売って処分費用を抑えましょう。自分で売れるか判断できないものは、一度査定を依頼することをおすすめします。なお、不用品回収業者の中には買取サービスを行っているところがあるので、ぜひチェックしてみてください。たとえ、買取不可になったとしても回収してもらえるので、スピーディーに遺品が処分できるでしょう。遺品整理を計画どおりに行うために、業者の力を借りるのも方法の1つです。