中身の残ったスプレー缶を捨てたい! 上手な捨て方は?

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スプレー缶

自治体のゴミ回収ルールは、年々厳しくなっています。分別も大変ですが、そもそも分別が難しいものもあるでしょう。特に、中身の入ったスプレー缶などはその筆頭。

そこで、今回は不要になったスプレー缶の中身を上手に処分する方法をご紹介します。スプレー缶と一口にいっても、いろいろな種類があるのです。ですから、不用意に処分をしないように気をつけましょう。未使用のスプレー缶の始末に困っているという方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。

  1. スプレー缶の種類は?
  2. スプレー缶を中身が入っているまま捨てる危険性
  3. スプレー缶の中身の捨て方
  4. 1年に1度は缶類の見直しをしよう

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1.スプレー缶の種類は?

スプレー缶には、いろいろな種類があります。まずはそれを把握して捨て方を確認しましょう。不用意に捨てると事故の原因になります。

1-1.生活用品

ムースなどのヘアケア用品、デオドラント用品、さらに消臭剤や脱臭剤などのスプレーになります。人に対して使用するものですから、基本的には無害です。ですから、中身が残っているものでも比較的捨てやすいでしょう。

1-2.殺虫剤

殺虫剤はスプレー式のものが一般的です。家庭用の殺虫剤は毒性の低いものがほとんどですが、それでも大量に噴霧すれば健康に影響があるでしょう。また、古い殺虫剤ほど毒性が強い成分が使われている可能性があります。

1-3.塗料

スプレー式の塗料は、プラモデルや模型作りが趣味という方ならばおなじみのものでしょう。これも、不要になったからといってそこら中にまき散らすわけにはいきません。始末に困るもののひとつです。

1-4.LPガス

LPガスは、カセットボンベに使用されるガスです。鍋料理やバーベキュー、さらに災害時用にと用途は幅広いでしょう。何年にもわたって使い続けられますが、缶がさびてしまった場合は、ガス漏れの恐れがあります。ですから、缶にさびが発生していたら、中身が残っていたとしても捨てましょう。

スプレー缶にはいろいろな種類があるんですね。
はい。スプレー缶によっては捨て方に決まりがあるものもあります。しっかりと説明書を読みましょう。

2.スプレー缶を中身が入っているまま捨てる危険性

スプレー缶の中には、ガスが入っています。このガスの力で中身を押し出すので霧状で広範囲に散布できるのですね。ヘアームースなどが泡になって出てくるのも、ガスがあるため。このガスは、中身を使いきるとすべてなくなるようにできています。つまり、中身が残っているスプレー缶はガスも残っているということ。このガスは可燃性なので、処理をする際に爆発する危険があります。

また、現在はほとんどの自治体でスプレー缶は可燃物以外の分類になっているでしょう。しかし、何かのはずみでスプレー缶が可燃物に紛れこんでいる可能性もゼロではありません。それが発見されずに焼却炉の中に入ってしまうと、炉を傷つける恐れもあるでしょう。ゴミ収集車の中で爆発する可能性もあるのです。

スプレー缶の中身が入ったまま捨てるのは危険なんですね。
はい。中身をすべて出しきって捨てることが大切です。

3.スプレー缶の中身の捨て方

では、中身が残っているスプレー缶はどのように処分すればよいのでしょうか? この項では、中身の上手な捨て方や処分する際の注意点をご紹介します。

3-1.空中に放出してよい製品は?

デオドラントスプレーやLPガスなどは空中に放出しても問題はありません。中身が残っている場合は、風通しのよい開けた人気のない場所で、スプレー缶を押しっぱなしにしましょう。カセットボンベの場合は、アスファルトなどに先端を強く押し付ければ、ガスが出ます。そのまま中身を出しきってしまいましょう。

ただし、この作業を行っている間は火気厳禁です。ライターやマッチなどを絶対に近くで使ってはいけません。特に、カセットボンベのガスは可燃性ですから、爆発の危険があります。

3-2.ビニール袋に新聞紙を入れたものの中に出す

ヘアームースやスプレー式塗料、そして殺虫剤などは不用意にそこら中にまくわけにはいきません。そこで、大きめのビニール袋の中に、新聞紙などの液体を吸収する力の高いものを入れ、そこにスプレー缶の中身を噴出させましょう。そうすれば、周りが汚れることもありません。この作業も、風通しのよい屋外でマスクをつけて行いましょう。

また、できるだけ無風のときに行うのがコツです。そうすれば、噴出した気体が袋の中にうまく入ってくれるでしょう。

3-3.メーカーに問い合わせた方がよいものは?

製造されて15年以上たっているスプレー缶の中身は、今では使用が禁止されているものが入っている可能性があります。さらに、中身が変質している可能性もゼロではありません。そのうえ、1980年代に製造されたスプレー缶の中にはフロンガスが使われているものもあるのです。

これらの古いスプレー缶を処分したい場合は、メーカーに問い合わせてみましょう。捨て方を教えてくれるはずです。スプレー缶は缶さえさびていなければ、中身は劣化している可能性は少ないでしょう。しかし、さびがひどく今にも壊れそう、というスプレー缶の場合は缶ごとビニール袋にくるんでください。穴が開いている場合は、中身がすでに漏れてしまっていることもあります。

スプレー缶の中身によって捨て方が異なるんですね。
はい。古いスプレー缶は捨て方をメーカーに聞きましょう。

4.1年に1度は缶類の見直しをしよう

スプレー缶だけでなく、缶詰などは長期保管がききます。缶詰というと食品というイメージが強いですが、今は灯油やガソリンなどの缶詰もあるのです。灯油やガソリンなどの缶詰は、2011年の東日本大震災発生以降に、災害時の備蓄用として需要が高まりました。特に、ガソリンは揮発性が高いので長期間保管するには、缶詰にするのが一番なのです。

また、カセットボンベなども災害時の備蓄用に買いだめをしている方が多いでしょう。スプレー缶や缶詰というのは、基本的に缶がさびなければ消費期限まで持ちます。食品以外の缶詰は、ガソリンなど一部を除いて消費期限が定められていないこともあるでしょう。しかし、逆に考えれば缶がさびてしまえば、中身が劣化する可能性があります。ですから、スプレー缶や缶詰は1年に1度見直しをしましょう。

もう使わないと思ったら、中身が入っていても処分して捨ててください。時間がたつほど処分が難しくなります。また、今のスプレー缶は中身が使い終われば、ガスも自動的になくなるような作りになっているのです。ですから、わざわざ穴を開ける必要はありません。

一時期は、中身を使いきった後でも穴を開けて出すように指導されていましたが、今はかえって危険なのでやめておきましょう。

そして、必ず分別をきちんとして出してください。中身が固形の場合も、同じように新聞紙をしいたビニール袋に捨てるとよいでしょう。

あまり長期間缶類を取っておくのはよくないんですね。
はい。1年に1度は缶類の状態を確認しましょう。

おわりに

今回は中身が残ったスプレー缶の処分方法についてご紹介しました。特に、ヘアームースや殺虫剤などは使い切れずに残ってしまうことが多いでしょう。ですから、最初に買うときにサイズをよく考えて買ってください。

殺虫剤は新しいものでしたら需要のあるところに引き取ってもらえます。たとえば、公共施設などで殺虫剤を欲しているところは多いでしょう。

また、職場に持っていっても重宝されるかもしれません。大きさが一定のサイズしかないものは、なんとしても早めに使い切ってしまいましょう。なお、体にスプレーするタイプの虫よけは、空中に噴霧しても問題ありません。ですから、LPガスなどと同じように、風通しのよい屋外で噴霧しましょう。

ただし、窓を開けているからといって部屋の中で噴霧しないように注意してください。風向きによっては部屋の中に中身がこもってしまいます。