遺品の片付けをする時期はいつから? 遺品整理の「困った」を解消!
遺品の片付けをする時期はいつからなのでしょうか。大切な人が亡くなり悲しみに暮れているとき、遺品整理をいつから始めるべきか戸惑う人も多いと思います。しかし、遺品整理は遺族の大切な仕事です。気持ちを整理するためにも、できるだけ早めに取りかかるべきでしょう。時期を逃してしまうと時間だけが過ぎていき、作業も大変なものになってしまいます。そうなる前に、片付けを開始する時期や方法について考えておきましょう。この記事では、遺品の片付けにかんして、時期や問題点、業者に依頼する方法などをまとめてご紹介しています。
この記事を読むことで、遺品の片付けをいつから開始するべきか、どのようにすすめていけばよいのかがわかります。ぜひ参考にして、スムーズな遺品整理を行ってください。
1.遺品の片付けをする時期とは?
遺品の片付けをする時期や注意点についてご紹介します。
1-1.いつ片付けるのがよいのか?
遺品の片付けはいつから開始すべきなのでしょうか。考え方にもよりますが、参考までにご紹介します。
1-1-1.気持ちが落ち着いてから
遺品の片付けは「この時期までにしなければならない」という決まりがあるわけではありません。決まりがないからこそ、いつ行うべきか迷う人も多いでしょう。葬儀や告別式が終わってもいろいろな手続きをしなければならず、遺品整理までなかなか手が回らないはずです。じっくり時間をかけるためにも、すべての手続きが終わり、落ち着いてから取りかかるとよいでしょう。大切な家族が亡くなったとき、遺品整理をする気持ちにはなかなかなれないものです。
1-1-2.一般的には四十九日法要が目安
一般的には、四十九日までに済ませようとする人が多くなっています。親族が集まる機会でもあるため、四十九日までに遺品整理をしておくと何かと都合がよいものです。形見分けをする場合もあるでしょう。また、法要で親族が集まったときに、一緒に行うケースも少なくありません。
1-1-3.急ぐ必要がある場合も
亡くなった家族が賃貸住宅に住んでいた場合は、賃貸契約に合わせて遺品整理を済ませる必要があります。たいていは月末締めの契約となっているため、新たな家賃が発生する前に部屋を引き渡すことを考える必要があるでしょう。大家に確認してから遺品整理の時期を決めることをおすすめします。
1-2.相続税について
現金や有価証券、土地など、遺品の中には相続税がかかるものも含まれています。そういったものは手続きを急ぐ必要があるため、遺品整理も早めに取りかからなければならないのです。10か月以内に相続税の申告を行わないと加算税などがかかってしまうということを覚えておいてください。
1-3.形見分けの時期とは?
親族が集まる機会として最も多いのが、四十九日法要です。その際に形見分けができるようにしておくとよいでしょう。形見分けは、できるだけ親族全員でするべきです。その場で相談しながらすすめることができるため、トラブルを避けることにもつながります。
1-4.注意点
貴重品や思い出の品以外の遺品は、廃棄するかリサイクル品として処分することになります。亡くなった家族が使っていたものを手放すことに抵抗を感じる人も多いでしょう。しかし、遺品整理をすすめるためにはものを減らさなければなりません。すぐには難しいと思いますが、ある程度の覚悟が決まってから遺品の片付けを開始しましょう。
2.遺品の片付けにかんする困りごと
遺品の片付けにはさまざまな困りごとが発生します。トラブルを起こさないためのポイントを知っておきましょう。
2-1.よくある困りごととは?
最も多い問題は「遺品の量が多すぎて作業が大変になる」というものです。大型の家具や家電も片付けなければならないため、1人での作業が難しい場合も多いでしょう。特に、賃貸住居の場合は退去までに片付けを済ませる必要があります。なかなか作業がすすまないと困ったことになってしまうでしょう。最近多いのが、ものをためこみすぎてゴミ屋敷のようになってしまった家の遺品整理です。遺品の分別と同時に部屋の掃除もしなければならないため、非常に時間がかかってしまうでしょう。また、どの遺品を誰に形見分けすればよいのか迷っているうちに、時間だけが過ぎてしまうこともあるはずです。特に、遺品の価値がわからない場合は、処分するべきなのか形見分けするべきなのか悩みますよね。
2-2.トラブルを起こさないためのポイント
上記のような困りごとからトラブルを起こさないようにするには、生前から少しずつ身の回りのものを整理しておくことが大切です。特に、高齢になるとものを捨てることができず、家中がものであふれかえることも少なくありません。親の家にものが増えてきたと感じたら、いろいろと理由をつけて少しずつ整理しておきましょう。また、遺品整理サービスを行っている業者に依頼することもおすすめです。遺品の分別から部屋の清掃まで、すべてプロにお任せしましょう。
3.遺品を片付ける方法
遺品の片付けをスムーズにすすめるための方法やポイントをご紹介します。
3-1.片付けのポイント
まず、亡くなった人の意思を尊重することです。遺品はあくまでも亡くなった人のものであり、大切かどうかは遺族が決めるものではありません。つまり、一見どうでもよいもののようでも、亡くなった人にとっては大切なものである可能性もあるのです。そのため、片付けを行う前に、まずは遺言書が残されていないか確認してください。そうすることで、親族間のトラブルを避けることにもつながります。「勝手に遺品整理をした」と思われないためにも、遺言書の確認と親族全員の了承を得ることを忘れないようにしましょう。
3-2.片付け方法
では、遺品の片付け方法について順を追ってご紹介します。
3-2-1.仕分けする
まずは、遺品を「残すもの」と「不要なもの」に仕分けしていきましょう。残すものとは、具体的に貴重品や思い出の品などです。誰も欲しがる人がいないもの、残しても困るものは「不要なもの」に仕分けしてください。そして、「残すもの」の中から形見分けを行います。遺言状に記載がある場合は、そのとおりに形見分けをしましょう。
3-2-2.貴重品を確保する
現金や預金通帳、印鑑、身分証明書などの貴重品は早めに探し出しておきましょう。銀行や保険の解約手続きに必要となるため、遺品の仕分けと同時に見つけ出して確保しておくことをおすすめします。
3-2-3.「不要なもの」を処分する
次に「不要なもの」を処分します。まずは、まだ使える状態のものと廃棄するものに分けていきましょう。まだ使えるものはリサイクルに回すことで、お得に処分することができます。大型の家具や家電を廃棄する場合は各自治体のルールに従う必要があるため、確認しておいてください。
3-3.業者に依頼しよう!
最近は遺品整理の代行サービスを行う業者も増えてきています。そういった業者に依頼することで、遺品整理がスムーズにすすむでしょう。
3-3-1.遺品整理業者とは?
遺品整理業者の存在は、ここ数年で注目を集めています。遺族に代わって遺品整理を行うことが主な仕事であり、遺品整理のプロであることから安心してお任せすることが可能です。遺品整理業者の需要が高まっている背景には、近年増加している「孤独死」の問題もあります。亡くなった後、遺品整理をする遺族がいない場合、遺族が遠方に住んでいて遺品整理をすることができない場合などに、利用する人が多いということです。遺品整理にかんする知識をしっかりと持っている優良業者に依頼することで、納得できる遺品整理ができるのではないでしょうか。
3-3-2.遺品整理士とは?
遺品整理を行う上での資格があることをご存じでしょうか。一般社団法人「遺品整理士認定協会」が運営する資格であり「遺品整理士」と言います。遺品を適切かつ丁寧に取り扱うことはもちろん、遺族とコミュニケーションを取ること、リサイクルや産業廃棄物などの知識を持っていることが必要とされる資格です。高齢者の増加や核家族化がすすむ今の時代、遺品整理士の需要は高まり続けています。専門的な知識がある遺品整理士がいる業者といない業者とでは大きな違いがあるのです。業者を探す際には、遺品整理士がいるかどうかしっかりと確認しておくことをおすすめします。
3-4.注意点
遺品整理業者の中には、整理後の清掃などを受け付けているところもあります。「できるだけ手間をかけたくない」という人は、業者にお願いすると大変便利です。ただし、どこまで引き受けてくれるかは業者によって異なります。回収はするけれど買い取りは受け付けていないという業者もあるため、事前に確認しておくようにしましょう。
4.遺品整理業者について
遺品整理業者にはどのようなことをお願いできるのでしょうか。料金や業者選びについてもご紹介します。
4-1.業者がやってくれることとは?
遺品整理業者の主な仕事は、遺品の分別と処分、清掃です。貴重品を確保し、不用品の回収や買い取りをしてくれます。必要に応じて供養やお焚(た)き上げを代行してくれる業者もあるため、確認しておきましょう。また、最近は写真のデータ化サービスを行う業者も増えてきています。たくさんの写真やアルバムを思い出として残すのは大変なことです。しかし、デジタル化することで場所を取ることなく残すことができます。また、死去から発見までに時間がかかって遺体の腐敗や室内の異臭が発生した場合なども、特殊清掃によって部屋をきれいにすることが可能です。もちろん、遺産相続などの法的手続きまでサポートしてくれる業者もあります。相続トラブルを避けたい場合なども、業者にお任せしておけば安心です。
4-2.作業の流れ
遺品整理業者「ゼロプラス」では、不用品の回収や買い取り、遺品整理の代行サービスなどを行っています。作業の流れとしては、まずは無料見積もりを依頼して遺品整理にどのくらい費用がかかるのか確認してください。その後、指定の日時に直接訪問し、正式な見積もりを行います。見積もりの内容に納得できたら、実際の作業日時を予約してください。作業後、支払いとなります。
4-3.料金について
料金については、遺品の量や部屋のサイズによって異なります。また、業者によって大きく差が出る場合もあるため、事前に複数の業者に見積もりを依頼し、比較してから選ぶのがおすすめです。そうすることで、相場を知ることにもつながるでしょう。
4-4.業者選びのポイント
良心的で信頼できる業者を選ぶために、以下のポイントを参考にしてください。
- 遺品整理士がいる
- 無料見積もりを受け付けている
- 見積書の内容が明確である
- 料金が後払いである
- 遺族の疑問や要望に丁寧に応えてくれる
- 遺品に対しての配慮がある
上記のような業者は信頼できます。特に、遺品に対する配慮についてはしっかりとチェックしておきましょう。大切な遺品を家族の前で乱雑に扱うような業者は信頼できません。
4-5.業者とのトラブルと注意点
悪質な遺品整理業者とのトラブルは数多く報告されています。特に多いのが、不当な請求をされるケースです。現場も見ずに高額な料金を請求された、追加料金が発生して見積もりより高い金額を請求されたなど、お金にかんするトラブルは後を絶ちません。このようなトラブルを避けるためにも、無料見積もりの際に実際の発注義務がないことを事前に確認し、追加料金についても細かく質問しておくようにしてください。
5.遺品整理にかんするよくある質問
遺品整理を検討している人が感じる疑問とその回答をまとめてみました。
5-1.遺品整理を自分でするのと業者に依頼するのとでは、どちらがよいですか?
A.自分で遺品整理をする場合は、費用を抑えられる、心を整理するきっかけになるなどのメリットがあります。しかし、手間と時間がかかるのは間違いありません。遺品整理士がいる業者に依頼すれば、経験豊富なスタッフがスムーズかつ正確に作業をすすめてくれるでしょう。どちらが自分にとってメリットが大きいか、よく考えてみてください。
5-2.悪質な遺品整理業者は実際に多く存在するのですか?
A.もちろん優良業者の方が多く存在しています。しかし、一部の悪徳業者が遺族の悲しみにつけこもうとしている例があるのは確かです。そういった業者のせいで業種そのものに疑問を持つ人が多くなってしまっています。
5-3.遺品整理士は国家資格ですか?
A.国家資格ではなく民間資格です。遺品整理士養成講座を受講し、課題を提出して合格が認められると遺品整理士として働くことができます。
5-4.遺品整理士の資格を取得するための費用はいくらかかりますか?
A.遺品整理士養成講座の受講期間は約2か月で、教本やDVDなどの教材費を含めて合計で30,000円かかります。
5-5.遺品整理業者が現場下見をする際には、立ち会うことができますか?
A.できます。できるだけ立ち合いをし、要望などを細かく伝えた方が、業者としても正確な作業金額を提示しやすくなるでしょう。
まとめ
いかがでしたか? 遺品整理の時期や方法、業者に依頼するメリットなどをまとめてご紹介しました。大切な人が亡くなり、悲しみに暮れているとき、遺品整理をするのが難しいこともあるでしょう。しかし、いつまでもそのままにしておくわけにはいきません。自分で片付けるのが無理な場合は、遺品整理業者を利用してみるとよいでしょう。手間も時間もかけず、希望どおりの遺品整理ができるはずです。ぜひこの記事を参考にして、遺品整理の方法を考えてみてください。