遺品整理で出た衣類を処分する方法は? 仕分け方や処分時の注意点

遺品整理ではさまざまなものを処分することになりますが、中でも処分に手間と時間がかかるのは衣類です。
「まだ着られるのに捨てるのはもったいない」「どうすればスムーズに処分できるのか」など、遺品整理における衣類の処分で悩んでいる方は多いでしょう。あらかじめ、処分のコツを把握しておけば、スピーディーに遺品整理を進めることができます。
そこで、本記事では、遺品整理で出た衣類を処分する方法を解説しましょう。
この記事を読むことで、遺品整理で衣類を処分する際の注意点なども分かります。悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
1.衣類を処分する際の注意点
まずは、衣類を処分する際の注意点をチェックしておきましょう。
1-1.まずは遺言書を確認する
遺品整理で衣類を処分する前に、まずは遺言書がないか確認しておかなければなりません。遺言書には故人が残しておいてほしいものや、形見分けしたいと思っているものなど衣類について何かを書いている可能性があるからです。エンディングノートとは違い、遺言書には法的効力があるので処分前に確認しておきましょう。遺言書の内容を把握せず、勝手に衣類を処分してしまえば後悔することになります。遺品整理を気持ちよく終わらせるためにも、まずは遺言書の内容を確認してください。
1-2.全部を手元に残すのは無理
故人が身につけていたものは手元に残しておきたい気持ちも分かりますが、衣類をすべて手元に残すことはできません。自分で使うことがない場合、収納スペースを圧迫するだけになってしまいます。収納スペースにも限界があるため、どの衣類を手元に残すのか、きちんと考えて判断することが大切です。どのくらい残すのかも、ある程度決めておいたほうがいいでしょう。
1-3.捨てる前にまだ使えるか
遺品整理で出た衣類は捨てる方法以外にはないと思っていませんか? まだ着ることができる衣類は、買取専門店やリサイクルショップなどで売ることもできます。そのため、処分前に衣類の状態をチェックしておきましょう。まだ使えるか状態をチェックしておけば、処分せずに売りへ出すことができます。特に、着物やブランドものといった衣類は高く売れるでしょう。まだ使える衣類を捨てるのはもったいないことですので、処分前に状態をチェックしてください。
1-4.ポケットなどを確認する
衣類を処分する前に、ズボンやスーツ裏などのポケットをチェックしてください。ポケットの中に大切な形見が入っている可能性があるからです。意外と見逃しがちなところですので、ポケットがある衣類は必ず確認しておきましょう。特に、コート類のポケットは要チェックです。
1-5.親族の意思を確かめる
遺品整理において衣類などの遺品を仕分ける際は、親族の意思を確認しておかなければなりません。特に、相続者が複数いる場合、自分の判断で勝手に遺品整理を進めてしまうと後でトラブルになる恐れがあります。実際に、遺品整理を勝手に進めた結果、親族同士でトラブルになってしまったというケースが多発しているのです。着物やブランドものなど高価な遺品ほどトラブルに発展しやすくなるため、衣類を含めた遺品に関しては家族や親族と話し合いながら仕分けていきましょう。
2.遺品整理で出た衣類はどう仕分けるべきか?
ここでは、遺品整理で出た衣類の仕分け方を解説します。
2-1.1箇所に衣類を集める
まずは、遺品整理で仕分けるための衣類を1箇所に集めましょう。1箇所に集めることで仕分けがスムーズに進みますし、どのくらいの衣類を故人が持っていたのか一目で把握できます。それぞれの場所で衣類を仕分けていると、何を残して捨てるのか分からなくなってしまうでしょう。クローゼット・タンス・ケースなどに入っている衣類をまとめて1箇所に集めることで、捨てるものと残すものにしっかりと判断できます。
2-2.残すものと捨てるものに分ける
次に、残すものと捨てるものに衣類を仕分けていきましょう。どのような衣類を残し、捨てればいいのか悩んでしまう方は、下記を参考にしてみてください。
残すもの
- 比較的高価でまだ着ることができるもの
- 思い入れがあり、手元に残しておきたいもの
- 親族に形見分けをする予定があるもの
捨てるもの
- 穴が空いていて着られないもの
- ひどい汚れがついているもの
- 劣化していて着ることができないもの
- 普段着・下着類
基本的に、高価でまだ着られるものや手元に残しておきたい衣類は、捨てずに取っておきましょう。汚れがついていて売却できない・着ることができない衣類は処分することをおすすめします。また、たとえ、着ることができる普段着や下着でも、買取が困難な衣類は処分したほうがいいでしょう。
2-3.どうしても悩む衣類はいったん保留
捨てるべきか残すべきか、どうしても悩んでしまう衣類は、いったん保留に分類しておきましょう。保留ボックスなどを用意して、そこに衣類を仕分けておきます。そして、すべての衣類を仕分けた後に、もう一度ゆっくりと考えてみてください。2~3か月後にもう一度考えるなど、時期を決めて判断するのも方法の1つです。遺品整理は仕分けなければならないものがたくさんあるため、作業している途中で悩み続けると時間を浪費してしまいます。いったん保留に仕分けておけば、遺品整理をスムーズに終わらせることができるでしょう。
2-4.衣類の形見分けも忘れずに
残すものに仕分けた衣類は、形見分けをすることになるでしょう。親族で形見分けをするのはもちろんのこと、故人の友人が衣類を欲しがるケースもあります。遺言書にも「この衣類は○○さんへ渡す」と記載があれば、その意思を尊重しなければなりません。ちなみに、形見分けは四十九日といった法要を目安に行うのがおすすめです。四十九日であれば、親族などが集まりやすく、スムーズに形見分けを行うことができるでしょう。
2-5.捨てる衣類は早めに処分する
捨てるものに分別した衣類は、早めに処分してください。法要など忙しい日々を送っていると、衣類を処分するのが面倒になり、そのまま放置してしまいがちです。要らないものを放置していてもスペースを無駄づかいしているだけですので、できるだけすぐに処分することをおすすめします。なお、捨てるものに分類する際、まだ使える衣類と使えない衣類に仕分けておくと処理が楽になるでしょう。
3.遺品整理で出た衣類の処分方法
ここでは、遺品整理で出た衣類の処分方法を解説します。
3-1.自治体回収で処分する
衣類は自治体回収で捨てることができます。自治体によってゴミの分類は異なりますが、燃えるゴミに分類されるケースがほとんどでしょう。念のため、自治体のホームページ等でゴミの分類を確認してください。自治体回収で処分する場合、費用はかかりませんが、大量の衣類を処分すると近所迷惑になってしまう恐れがあります。大量の衣類を処分する場合は、ほかの方法を選択したほうがいいでしょう。
3-2.買取専門業者やリサイクルショップで売る
まだ着ることができる衣類や着物・ブランドものといった高価なものは、買取専門店やリサイクルショップに査定を依頼してください。大量生産されている普段着などは1枚あたり数十円~と買取額は低めですが、高価な着物やブランドものは高く買い取ってもらえる可能性があります。どの買取業者が高値で売れるのか、複数の業者に査定を依頼するといいでしょう。
3-3.寄付する
「買い取ってもらえなかったけど、捨てるのはもったいない」と思っている方は、寄付を検討してみてはいかがでしょうか。NPO法人や児童養護施設などでは、衣類の寄付を受け付けているところがあります。送料はかかりますが、衣類を処分せずに再利用してもらうことができるので、気持ちよく手放せるでしょう。また、アパレルブランドの中には、回収サービスを行っているところもあります。店舗に回収ボックスが常設されているところもあるので、ぜひ近くのアパレルブランド店をチェックしてみてください。
3-4.不用品回収業者に依頼する
大量の衣類がある・ほかの遺品もまとめて処分したいと思っている方は、不用品回収業者への依頼がおすすめです。ほとんどの不用品回収業者では衣類だけでなく、さまざまなジャンルの不用品を回収しています。遺品整理サービスを行っている業者に依頼すれば、自分で衣類を仕分ける手間と時間もかかりません。自治体回収では捨てられない遺品も、スピーディーに手放すことができるでしょう。
3-5.遺品整理ならゼロプラスへ
遺品整理サービスを行っているゼロプラスでは、不用品の回収と買取が可能です。たとえ、買取不可になった遺品でも、そのまま回収できます。追加費用は一切ありませんし、365日年中無休ですので、いつでも依頼が可能です。また、遺品の供養サービスも受け付けており、位牌(いはい)・仏壇といった処分が困難なものにも対応しております。衣類といった遺品の処分でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
4.遺品整理と衣類の処分に関してよくある質問
遺品整理と衣類の処分に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.衣類はお焚(た)き上げしたほうがいいのか?
A.故人がよく着ていたり、お気に入りで愛用していた衣類だったりする場合は、お焚き上げをしたほうが気持ちよく処分できるでしょう。そもそも、お焚き上げとは、お寺や神社などで遺品を焼いて供養する意味が込められています。愛用していた衣類には故人の思いが残っている可能性があるため、お焚き上げをして、その衣類を故人のもとに送りましょう。
Q.別の形にして残すことはできるのか?
A.可能です。たとえば、衣類を仕立て直したり、別の形として残したりする方法があります。特に、着物やスーツなどの衣類はクリーニング店などで仕立て直しのサービスが利用できるはずです。形見分けをする際に、自分のサイズへ仕立て直しをするのもアリでしょう。また、中には、衣類をぬいぐるみの服にしたり、小物に作り変えたりしている人もいます。自分でアレンジをして別の形に残すこともできれば、そのようなサービスをしている業者へ依頼することも可能です。
Q.ネットオークションやフリマアプリで売れるのか?
A.自分で衣類を売りたい場合、ネットオークションやフリマアプリを利用するのも方法の1つです。ネットオークションやフリマアプリはインターネットを介して、全国から買い手を見つけられるメリットがあります。買取専門店やリサイクルショップで売れなかった衣類でも、落札される可能性はあるでしょう。ただし、自分でこん包したり、送料がかかったりするなどのデメリットがあります。
Q.どうしても捨てることができないときの対処法は?
A.どうしても残しておきたい、でも捨てなければならない……と悩んだ際は、写真として残す方法がおすすめです。衣類を撮影し、写真に残しておけば、好きなときに思い出すことができます。つまり、データ化することで衣類の置き場所に困りませんし、いつでも思い出を振り返ることができるというわけです。
Q.気をつけたほうがいい不用品回収業者の特徴は?
A.見積書を書面で出してくれない・スタッフの対応が悪い不用品回収業者には注意が必要です。特に、無料回収業者には依頼しないほうがいいでしょう。回収後で追加費用を請求してくる恐れがあります。「無料」という言葉に惑わされてしまいがちですが、無料回収業者を利用するよりも、適切な費用を支払って正しく処分してもらったほうが安心です。悪徳業者に引っかからないようにするためにも、安心して依頼できる不用品回収業者に依頼してください。
まとめ
いかがでしたか? 遺品整理で出た衣類は、まず、使えるものと使えないものに仕分けることが大切です。遺品だとしても、まだ着ることができる衣類は買取に出したり、譲ったり、寄付したりできます。遺品整理は処分に費用がかかってしまうため、なるべく費用を抑えるためにも売れるものは売りましょう。なお、遺品整理を行っているゼロプラスでは、不用品の回収と買取も行っています。衣類の処分でお悩みの方は、ぜひ一度お問い合わせください。